+tenshi-sama+
2009.6.8 11:26
鐘の音
高らかと鳴り響く
軋む床の音
吊り下がる鎖が揺れ
空を切る、鋭き荊の鞭に
溢れこぼれる、私の喘ぎ声…

“今宵、天使様が私をお迎えに、いらっしゃいます。”

滴る唾液と、黒く汚れた血は
床へ落ちては混ざり合い
表面を侵食していく。
反射して映し出す姿は
とても醜い私の身体で
それを見て微笑む私は、なんて美しいの…

「意識が少しずつ、遠くなっていく……
嗚呼、もうすぐ天使様が私のところへ………」

冷たい私の体を
暖かく包容してくれて
汚れた唇に
優しく触れる、穢れのない甘い唇
そしてそっと、私の耳元で

「私の大切なお嬢様……
今宵はこれまでです。。。」

“嗚呼、私の愛おしき天使様…
貴方様はいつ私を
迎えにいらっしゃるのですか……”