 新市 |
大阪城の怪 2007/10/8 4:19
大学3年の夏です。確かお盆明けの頃だったと思います。
友達3人と僕、4人で夜の大阪城までドライブしようってことになりました。でも、それが間違いでした・・・
このメンバー、霊感的に、最悪の組み合わせだったんです。この後もこの4人が揃うと、ちょくちょくそっち系のトラブルに巻き込まれていきます。
城に着くと、深夜のため、敷地内に通じる入り口は進入禁止になってました。
車を置いて、堀の回りを歩いてみよう、という話になりました。ところが、さっきまで乗り気だったTが急に、車で待ってる・・・と言い出すのです。
待ってる方が怖いと思うよ〜、などとからかって僕らは堀を目指して歩き始めたのです。
大阪城の敷地は広く、やっと堀にたどり着いたときには車内に残してきたTのことなど忘れて、昼間とは違う、暗い堀池の不気味さに興奮していました。
しばらく、掘り沿いに歩いていると、池の奥の方に白い木の枝のようなものが水中から突き出しているのが見えました。なんだ?と思った瞬間、
M 『お〜、来たか!!』 Mが声を上げます。
振り返ると、そこには車に残っていたTが立っていました。
T 『うん』
僕 『一人で怖くなった?』
そう言ってもう一度、掘を振り返ったとき、全身から血の気が引く・・・、いや、全身の血液が消滅したかのような感覚に陥りました。
木の枝に見えた、白い棒状の物は、人間の腕だったのです。しかも、さっきまでの1本と違い、5、6本に増えています。
みんなは気づいていません。すぐにここを離れるべきだ、そう考えた僕は、
『さ、もうそろそろ戻ろや』と提案しました。
ところが・・・
T 『もう少し、池に近づいてみよう・・・』
そう言ってなんとTが池に片足を突っ込んだのです。
M 『おい、何してんねん!!』
S 『やりすぎや!!』
2人はTを陸に戻そうと必死にシャツを引っ張ります。その横で、僕はさっきより白い手の数が増えていることに気が付き、頭が真白になっていました。
M 『なんやあれは!?』
S 『うわっ』
2人も大量の白い手に気づいたのです。白い手は手招きしながら、こっちにむかって水面を滑り始めました。あまりの衝撃的な光景に、2人は思わずつかんでいたTの服を放してしまいました。
S 『ああ、T!!』
そのままTは池の中に消え、数秒後に水面から顔だけ出して、ニターっと笑いました。Tは白い手に誘い込まれてしまったのです。
僕らは一心不乱に駈け出しました。車に向けて息を詰まらせながら、ただただ走るしかありませんでした。
ガラー、バン!!
車のドアを開けると、なんと、先ほど池に沈んだはずのTがきょとんとこちらを見ています。
全員 『あ・・・え・・・?』
T 『お、どした??走ってきたん?』
・・・
・・・
・・・
帰りの車中、さっきの出来事のすべてそのままをTに伝えました。そして、1人になってから何をしていたのか、おかしなことはなかったか、とにかく、それぞれが思うままにTを質問攻めにしました。
Tは意外にも、冷静に僕らの話を受け止めました。そして、ずっと1人で車にいた。音楽をかけて、うとうとしていた、と断言したのです。
僕 『何で車で待つって言った??』
T 『俺は霊感が強い。来る途中、背中がビリビリ痙攣した。嫌な予感がしてバックミラーをみたら、白い手が後ろのガラスにへばり付いてるのが見えた。』
T 『絶対何かに待ち伏せされてると思って、降りたくなかった。でも、お化けが怖いとか言ってバカにされるのも嫌やったから、車酔いした感じの演技しててん・・・』
それから、池に沈んだTは何者だったのか??あの白い手は??Tの話が本当なら、僕らは誘われていた??いくつもの疑問だけが残った薄気味悪い体験は、今では触れてはいけない話題になっています。
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